2026/10/06公開
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常識に忖度しなきゃ、なんてない。―他社にない徹底した実力主義で若手が活躍。急成長が止まらないオープンハウスグループ―

不動産業界はこれまで、「実力次第で稼げる」世界として人気を集めてきた一方で、「長時間労働」や「ハードワーク」といったネガティブな言葉と共に語られることも多かった。しかし今や複数の企業が、それらをいち早く、しかも見事に克服しようとしている。そんな「自己変革を続け、進化を遂げた」不動産業界のトップランナーに話を聞き、弛まぬ研鑽の末にたどり着いた、その現在地を伝える。

常識に忖度しなきゃ、なんてない。            ― 他社にない徹底した実力主義で若手が活躍。急成長が止まらないオープンハウスグループ―

今回ご登場いただくのは、「オープンハウスグループ」。創業からわずか26年で業界4位の座へ駆け上るという、驚異的な急成長を遂げた総合不動産会社だ。この偉業は、どのようにして生まれたのか、そして社員の皆さんのどのような働き方によって達成されたのかを探るべく、東京丸の内の本社を訪ねた。聞き手は、LIFULLのHR事業を統括している秋庭麻衣、組織・人材育成コンサルを行うLIFULL Leadershipの代表吉田宗興。オープンハウスグループからは、採用・育成を担う人材開発部の責任者 小西啓太氏、同じく人材開発部の山本匠吾氏、2年目営業職の宮内真歩氏に参加いただいた。

自分の実力を大事にしたい人はもちろん、 自分の未来を切り拓きたい人もぜひ、オープンハウスの門を叩いて欲しいですね(小西啓太氏)

オープンハウスグループは、若手に“打席”を与える会社

1997年の創業以来、オープンハウスグループは、「お客様のニーズを徹底的に追求し、価値ある不動産を届けます」という企業使命のもと、不動産仲介から製販一体の体制へと事業を拡大し、急成長を続けてきた。この「急成長」は、オープンハウスグループを語る上で欠かせないキーワードだが、その急成長の源泉に迫る質問から、取材は始まった。

LIFULL秋庭(以下、秋庭)「急成長を続けている御社は、若手を育成して抜擢し、その若手が大活躍している企業、という印象が強くあります。どのような背景があるのでしょうか」

オープンハウスグループ小西氏(以下、小西)「まさにおっしゃる通りです。オープンハウスの育成方針の核心は、若手に打席を与えること、どんどん打席に立ってもらうことです。それは、若手だからといって下積み期間を設けることをしない、ということでもあります。ですから、入社2年目でマネジャーに就任して部下を持つといったケースも珍しくありません」

秋庭「そこには取引先のご理解、ご協力も必要になりそうですね。心配の声などは上がりませんか」

小西「万一若手が失敗した場合にも、チーム全員(グループ長・センター長・営業部長)がフォローする万全の体制が整っていますし、取引先にも予め『若手を担当させます。しかし最悪の場合は自分が何とかしますのでご安心ください』とお伝えすることで、信頼を担保しています」

小西氏の話に出た「2年目でマネジャーに就任して部下を持つ」若手社員の1人が、宮内氏だ。

オープンハウスグループ宮内氏(以下、宮内)「私は入社2年目です。開発事業部で土地の仕入れ業務を担当してきましたが、若手に打席を与えるという社の方針は、身にしみて感じています。実際に、1年目の3月には、7棟現場の交渉を一人で任せてもらいました。しかし結果は未達で、期待に応えられずとても悔しい思いをしましたが、上司から責められることはなかったのが強く印象に残っています。2年目の今は、マネジャーとして部下を育成しながら、月間目標で15棟の用地仕入れを担っています」

株式会社オープンハウス・ディベロップメント 開発事業部 東京営業 宮内 真歩副主任株式会社オープンハウス・ディベロップメント 開発事業部 東京営業 宮内 真歩副主任

さらなる企業成長への布石、「3年で1,000人採用」計画

オープンハウスグループは、2024年に新たな採用計画を掲げた。「3カ年1,000人採用」計画がそれだ。この計画はどのような目的でスタートし、どのように推移しているのだろうか。

小西「私ども人材開発部では現在、2025年4月入社の新卒を『日本一を目指す1期生』として、2027年までの3年間で1,000人の採用を目指しています。これは、会社の成長をさらに加速させ、組織全体の活性化を図るための重要な施策です。実績としましては、2025年度は358名、今年2026年度が370名。そして来春は400名超の入社を見込んでいます」

オープンハウス山本氏(以下、山本)「私ども人材開発部の目標が一気に高くなったわけですが、会社からはその分のリソースも割いていただいています。そして採用のフロントには、営業部長やトップ営業人材を配置して、会社の魅力を最前線で伝えることのできる体制を、創業者の荒井取締役ファウンダーが自ら陣頭指揮をとり構築しました。併せて採用フローも刷新しました。それまでは採用に至るまで一律のステップを全員が踏むようにしていたのですが、候補者一人一人に応じた“個別フロー”へと転換しました」

小西「と言いますのも、それまでの固定化したフローでは、どうしても“尖った学生”が離脱しがちだったのです。そんな学生もしっかり採用することによって人材の多様性を高める必要があると考え、採用フローを変更したわけです」

株式会社オープンハウスグループ 人材開発部 責任者 小西 啓太部長株式会社オープンハウスグループ 人材開発部 責任者 小西 啓太部長

そしてこの「3カ年1,000人採用」計画は、早くも結果を出し始めているという。

小西「今年4月入社の新卒社員370名では、入社前月のインターン期間である3月に50本、入社後最初の3か月間で860本の契約を獲得し、605億円の売上貢献を果たしています。最も多い社員は、14本の契約を獲得しました」

絶えずアップデートを繰り返す人材育成・研修制度

LIFULL 吉田「それは驚異的な成果ですね。“若手にチャンスを与える”会社は、実は他にもありますが、それをこれほどの急成長に繋げている企業となると他には見当たりません。何か秘訣のようなものがあるのでしょうか」

小西「それは、徹底した人材育成に尽きると思います。たとえば私たちは入社が決まった学生さんたちに対して、営業セミナーや毎月の研修、さらには現場でのインターンを実施することで、“社会人0年生”として、入社前から実践的な経験を積んでもらっています。そういった施策の結果として、例えば、普通は入社してから取ることが多い宅建(宅地建物取引士)資格を、うちでは内定者の8割が入社前に取得します。過去には満点の50点で合格した猛者もいました。(※)これはすごい点数ですよ」

聞きしに勝る「打席数の多さ」と「打率の高さ」だが、ここで、今日ご参加いただいた3人に、ご自身の入社時を振り返っていただいた。

小西「私は大阪の出身で、大学3年の時点で関西の大手洋酒メーカーと総合商社から内定をいただいていました。しかしたまたま4年時のゴールデンウイーク中のある朝に、その日セミナーを開催する会社がある、という記事をネットで見て、『ゴールデンウイーク中にセミナー?』とちょっと驚き、そして興味を持ったのです。すぐに新大阪から新幹線に飛び乗って東京へ向かい、セミナーと説明会に参加したのですが、その時に説明役を務められていた採用責任者(現専務)に一目惚れしてしまった。それですぐに丸の内本社で面談していただき、今度は渋谷に移動して営業のトップの方に面談していただいて、さらに丸の内に戻って2時間ほどの面談を経て、その日の内に入社を決めました。ある朝初めて目にした会社に入社を決めたのが、その日の夕方でした」

山本「私は、不動産は有形商材の最高峰だと考えていました。ですから、それを取り扱う仕事はビジネスマンとしても、また人としても、絶対に成長できる領域だと思い、不動産業界を志望しました。中でもオープンハウスを選んだのは、成果主義が浸透していて、自分の頑張りがしっかりと評価され報われるということもありましたし、何より、人として誠実で真摯で前向きな人が多いな、と感じたからです。それに私が入社した頃は、まだ売上高が現在の1/3ほどしかなかったのですが、その当時からうちは、“日本一を目指す!”と公言していました。他社の人間は鼻で笑っていたかもしれませんが、うちの社員は皆、本気でそう思っているのが伝わってきました。そこにロマンを感じた、というのもありますね」    

株式会社オープンハウスグループ 人材開発部 新卒教育G 山本 匠吾係長株式会社オープンハウスグループ 人材開発部 新卒教育G 山本 匠吾係長

宮内「私は実は、CA(キャビン・アテンダント)になりたかったんです。でもそちらの業界の方々と面接でお会いした時の印象と、オープンハウスの方々から受けた印象がまったく違っていました。こちらの採用担当の方や、現場で面談してくださった方は、皆さん、本当にこう、なんていうか目がキラキラしているというか。これはすごいな! と思ってしまって。最後に二択で迷った時に、“こっちを選ばなかったら自分は絶対後悔するな”と思って入社を決めた、という感じです」

※直近の宅建士合格点は、50点満点中35点前後で推移している https://www.agaroot.jp/takken/column/passing-score/

「売れるから買える、買えるから売れる」。好循環のビジネスモデル

LIFULL 吉田「御社の若手の育成が、ビジネスの成長に直結していることはよく理解できましたが、それにしても、なぜこれほどの売上成長が実現できたのでしょう」

小西「うちの経営層がよく使う言葉に、『売れるから買える、買えるから売れる』というのがあります。私たちには、他社にはない強力な販売力がありますから、必ず売ることができる、という確信があるのです。そして売れることが分かっているからこそ、都心の好立地の土地を他社より強気に仕入れることができるわけです。仕入れ部隊が、安く好立地を仕入れてくれるからこそ、販売することができます。しかも仕入れから引渡しまで、一般的には10〜11か月かかるところを、オープンハウスは6か月を目標としていて、年2回転で事業を回すことによって資金効率を高めています。この好循環のビジネスモデルこそが、急成長の源泉なのです」

他に類を見ないこのビジネスモデルに加えて、「東京に家を持とう」や「便利地、好立地」という、人の心をくすぐる画期的なブランディング戦略もまた、競争優位をもたらしている。これも、都心好立地をリーズナブルな価格で提供できるオープンハウスだからこそ実現できたことだ。

さらに、一般的にはピンチと捉えられがちな状況を、ビジネスチャンスへと転じた経営判断に依るところも大きいという。

小西「たとえばリーマンショックの時には、荒井ファウンダーの采配で在庫を事前に全て売却することで危機を回避しました。またコロナ禍においては、他社が仕入れ・販売を停止する中で、当社はそれらを逆に加速させました。テレワーク需要の高まりという波に乗って大きく売上を伸ばしました。これら経営判断における先見性も、成長をさらに加速させた要因だと思います」

常識に忖度しなきゃ、なんてない。            ― 他社にない徹底した実力主義で若手が活躍。急成長が止まらないオープンハウスグループ―

社員の定着率アップへ向けた改革も進行中

吉田「不動産業界ではしばしば、社員の離職率の高さが話題に上ります。御社はどのような状況でしょうか」

小西「当社の新卒社員の離職率は、規模が大きい企業と同じ水準ですが、業界トップクラスの大手企業の水準にはまだ及びません。これは弊社にとって重要な課題だと考えていますから、当然ながら、絶えず改善策を用意し、改革を進めています」

山本「これまで人材開発部では、社員に対して採用・教育という二段階で対応してきました。しかし今年から、採用・教育・定着という三段階のテーマを置いております。この“定着”につきましては、私ども人材開発部と現場部署との連携を深めていきました。そこで各事業部の個々人の状況をキャッチアップし、アラートがでたらガス抜きをしたり、指導をするといった受け皿を整えました。そうした、いわばオンボーディング体制によって、社員の働きやすさを高め、ひいては定着率の向上を図っています」

オープンハウスグループの「しなきゃなんて、ない。」は?

最後に、「不動産業界を、そしてオープンハウスを、このLIFULL STORIES風に、『しなきゃ、なんてない』で伝えるとしたら、どんな言葉が適切でしょうか?」という難しい問いを投げかけると、3人からは、こんな答えが返ってきた。

宮内「『諦めなきゃ、なんてない。』あるいは『我慢しなきゃ、なんてない。』ですかね。うちは、たとえ失敗しても必ずチャンスをくれる会社です。1回バツがついても、次に二重丸を取るチャンスがもらえるんです。いつだってチャレンジでき、いつだって挽回して超えていけるから、諦める必要も、我慢する必要もない。だからでしょうか、私は学生時代よりも今の方が、ずっと楽しいんですよ」

山本「私は、『誰かが作った普通でいなきゃ、なんてない。』ですかね。親や友人や周りの人間が、『普通は、こうでしょ?』って、常識のレッテルを貼ってくること、ありますよね。でもそんな時に、『自分の選んだ道が正解なんだ』と考えることが、私は大事だと思うのです。だって、誰も自分の人生の責任をとってくれるわけじゃない。責任を取るのは、自分ですから」

小西「『常識に忖度しなきゃいけない、なんてない。』です。周りへの忖度よりも、世間にはびこる常識よりも、自分の実力を大事にしたい。実力主義で生きていきたい。そう考える人には、絶対うちが向いていると思います。そして『今のままで終わりたくない』と考えている人にもぜひ、オープンハウスの門を叩いて欲しいですね」

オープンハウスグループ急成長の秘密を探るべく敢行した今回の取材。対応していただいた小西氏、山本氏、宮内氏は、いずれも若く、エネルギーに溢れ、語り口は熱く前のめりで、その目はキラキラと輝いていた。おそらくこの3人だけではなく、社内のあらゆる部署に、チームに、このような熱気が充満しているのだろう。それは、業界のさまざまな常識や通念を軽々と打破し、不動産業界に新たなスタンダードを築き上げつつあるオープンハウスグループの勢いそのもののように感じられた。
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取材・執筆:宮川貫治
撮影:阿部拓朗

常識に忖度しなきゃ、なんてない。―他社にない徹底した実力主義で若手が活躍。急成長が止まらないオープンハウスグループ―
Profile 株式会社オープンハウスグループ

オープンハウスグループコーポレートサイト:https://openhouse-group.co.jp/

小西 啓太 部長(写真左)
株式会社オープンハウスグループ 人材開発部 責任者 
2011年に新卒入社し、戸建て仲介事業部で12年経験を積み、営業部長に就任。
東京・神奈川・埼玉の営業部長を経験後、2023年4月より人材開発部へ異動。
同年9月より新卒・中途採用チーム全体の統括に従事する。

山本 匠吾 係長(写真右)
株式会社オープンハウスグループ 人材開発部 新卒教育G
2017年に新卒入社。神奈川エリアにて戸建て仲介営業に2年従事。
その後人材開発部へ異動。新卒採用におけるバックオフィス業務、企画、内定者・新卒入社者の教育・定着を担当。

宮内 真歩 副主任(写真中央)
株式会社オープンハウス・ディベロップメント 開発部事業部 東京営業
2025年に新卒入社し、現在2年目。入社以来、戸建て用地の仕入れ営業を担当。
2026年7月よりマネージャーに昇進。

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