特別な手法で営業しなきゃ、なんてない。
ソーシャルエンタープライズとして事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLには、業界の常識を変えたい、世の中に新しい仕組みをつくりたい、という高い志をもつ同志たちが集まっています。
LIFULLの描く未来の実現や個人が解決したい社会課題への取り組みなど、多様なLIFULLメンバーのこれまでの「挑戦」と「これから実現したい未来」を聞く、シリーズ「LIFULL革進のリーダー」。今回はLIFULL HOME'S事業本部 営業 マネジャーの加藤 直に話を聞きます。
営業職は他の職種に比べて、行動と成果の関係が見えづらい側面がある仕事です。LIFULLではここ数年、再現性の高い営業組織を目指して営業DXに取り組んでいます。今回は入社5年目で営業DX推進ユニットの営業部門のグループ長に抜擢された加藤に、これからの営業職に必要な「営業活動の見える化」を通して解決していきたい課題について話を聞きます。
ゼロベースからの“営業活動の見える化”で、成果を出し続けられる個人と組織を創出し、LIFULLのビジョンを実現したい。
「時代の変化に即した営業プロセス」を、ゼロベースで考える
――LIFULLへの入社を決めた理由を教えてください。
大学では外国語学部のポルトガル語学科を専攻していたため、外資系企業や海外で働くことも視野にいれていました。しかし、就職活動を進める中で「日本の未来が良くなる仕事がしたい」と思うようになりました。
国内企業の新卒向けセミナーに参加していく中で、LIFULLは上場企業でありながら、社長が自ら登壇し、自社のビジョンや社会課題について情熱的に語る姿に衝撃を受けました。スタートアップや小規模の企業ではよく見られるとは思いますが、これほどの規模の会社が社長自身の言葉でビジョンを語り、長い時間を割いて熱く話す姿は斬新でした。
LIFULLの最終面接まで進み、社員と話ができる「リクルーター面談」では、会社のビジョンに共感し、本気で社会課題解決に取り組んでいる社員がすごく多い会社なんだと感じました。会社が掲げる社会課題解決への本気度と、自分のビジョンがフィットしたため、2019年に新卒でLIFULLへ入社しました。
――LIFULLにおける加藤さんの担当分野を教えてください。
入社してから4年間は、LIFULL HOME'Sをご利用いただいている既存のクライアントを担当する営業として活動していました。5年目に、営業DXを推進するユニット内の営業部門のグループ長に任命されました。
主な業務は、「過去にお取引があったものの、現在は停止しており、同業他社へ予算が移ってしまっている企業様への再アプローチ」と「営業活動で得た情報をデジタル化し、営業プロセスを向上させること」の2つです。営業のDX化を推進し、成果を出し続けられる個人と組織を創出することを目標にしています。
――既存の営業方法とは異なる新しい手法をゼロベースから考えたのでしょうか?不安はありませんでしたか。
もちろん不安な面もありましたが、ネガティブな感情は一切なく「今の時代のニーズやトレンドに合わせてどのように営業プロセスを最適化していくべきか」をゼロベースから考える面白さの方が大きかったです。
従来の営業手法では、退職などによって人がいなくなると所属部署の営業成績や引継ぎに影響が出ることがありました。その営業手法をデータ化し、属人化していたプロセスを標準化することで、誰が担当しても同じ成果を出せる仕組みを構築することが課題解決につながることに大きな喜びを感じました。
デジタル化で営業活動に新たな風を!成果を出し続けられる個人と組織を創出
――営業のデジタル化と従来の手法との大きな違いを教えてください。
営業の特徴として、他の職種に比べて活動が見えにくいことが挙げられます。従来の営業活動では、担当者が全ての情報を把握しているため、他の担当者が業務状況を把握することが難しいという課題がありました。例えば、一人の担当者が担当している顧客数や案件の進捗状況などは、その担当者のみが把握しているため、業務が属人化しています。
担当者が異動や退職すると、後任が初めから情報収集しなければならないことが、従来の手法のデメリットです。また、営業トークが上手な人や成果を上げている人が抜けると業績にも影響がでます。このような課題を解決していくには、案件を段階ごとに細かくデータ化し、見える化することが重要だと感じました。営業のデジタル化は、各フェーズの情報をデータとして記録することが目的です。
各担当者が持つ最新の顧客情報や案件の進捗状況をデジタルで管理・蓄積することで、「誰が担当者になっても明確な情報に基づき、同じ成果が出せる」と考えています。 “人が変わっても、組織が衰えない仕組みを構築すること”をグループ内のミッションとして掲げています。
――新しく始めた営業DXで、課題に対して挑戦し成果が得られたことは何ですか?
一年間の実績しかまだありませんが、「リサイクルリスト」と言うシステムを運用しています。先ほどもお伝えした通り、私のグループが担当する顧客リストは、「過去に取引金額が大きく、現在は同業他社のサービスを利用され、LIFULL HOME'Sを利用されていない」というお客様が含まれているため、比較的難易度の高いリストになっています。
加えて、ハイクラス会員に対する再提案という性質上、短期間で成果を出すことは難しいうえに、LIFULL HOME'Sに対する印象が著しく低下しているケースも多く見受けられます。そのため、初回商談で成果を上げることは非常に困難です。印象を回復するための継続的な接触や、クライアントニーズを定期的に把握する仕掛けをつくらない限り、提案の機会さえ得ることが難しいと、グループ発足当初から感じていました。
そこで生み出したのが「リサイクルリスト」です。リサイクルリストは端的に言えば、「一度失注した先に再度接触・提案しに行く」という「営業活動において一見当たり前のようで営業担当がやりたがらないこと」に対する行動促進施策です。
主な仕組みは、失注した案件をデータ化し、一定期間後に再アプローチのアラートを通知する方法です。一度断られた案件でも、データ管理することで、通知で再アプローチを促します。再商談は、以前に一度話をしたという強みがあります。そのため、新規アポイントよりも難易度が低く、成果も出しやすいです。その結果、受注率が20%アップした実績を出すことができました。
チャレンジしたい意思のあるメンバーに喜んで支援できるリーダーでありたい
――LIFULLは、事業を通じて社会課題解決に取り組む企業グループを標榜しています。加藤さんは「日本の未来が良くなる仕事がしたい」という思いで入社して5年が経ちました。今はどんな思いを持っていますか?
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」というビジョンを掲げ、サービスを利用してくださるユーザーやクライアントの皆様がより安心・安全にサービスを利用いただけるよう寄り添いながら仕事をしている会社です。このビジョンに共感している社員が多く、共通の目的に向かって切磋琢磨する環境があり、とても仕事がやりやすいことが特徴です。
また、「大胆に挑戦する」「自ら動く、自ら変える」というガイドラインがあるように、LIFULLには挑戦を歓迎する文化があり、チャレンジしたいという意思のある人には積極的にチャンスを提供する会社です。自分が「やりたい」と思い意思表示した時や、悩んでいる時には、同部署だけでなく他部署の上司も親身に話を聞いてくれるため、周りに協力者がたくさんいる良い会社だなと思います。
一緒に考え、伴走してくれる上司に恵まれたおかげで、自分は大きく成長することができました。そのような上司に憧れを抱き、「自分もこうなりたい」と心から思うようになりました。自分が受けたように、チャレンジしたいメンバーを全力で後押しし、成長を支援するリーダーになりたいと強く思っています。
――加藤さんの「しなきゃ、なんてない。」を教えてください。
「特別な手法で営業しなきゃ、なんてない。」です。
営業職は、個人の経験やノウハウに頼りがちで、営業トークが上手で顧客へのアプローチが巧みな人だけが成果を上げるという、言語化しにくい特別なセールス手法が必要だという印象を持たれることがあります。そのため、自分のグループ内で成功した“営業活動の見える化”を、社内の他の営業組織にも広めることをテーマにしています。
営業活動を可視化・データ化し、一定のパターン化を進めることで、誰が担当しても同じような成果を出せると考えています。ただし、仕組み化された画一的な営業に留まるわけではありません。一定の成果を出せるようになった後には、各メンバーがクライアントの課題やニーズを捉え、自分の個性や特徴を生かした営業を確立していくことを目指しています。営業活動の見える化を通じて、楽しみながら成果を出せる環境を整えていきたいです。
上智大学 卒業。2019年に株式会社LIFULLに新卒で入社。入社後4年間は、LIFULL HOME'Sのメデイア営業として、既存顧客を担当。5年目に、新規顧客の開拓や営業DXを推進する部署の営業部門のグループ長に就任。
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