ミニマリストになるためには?【前編】整理整頓や片付けを継続するコツを解説
連載 ミニマリスト―少ない物で豊かに暮らす―
- 第1回ミニマリストとは?【前編】物を消費しない時代の心の豊かさ、今ある物を大切にする暮らし方を解説
- 第2回ミニマリストとは?【後編】物を消費しない時代の心の豊かさ、今ある物を大切にする暮らし方を解説
- 第3回ミニマリストの部屋の特徴・洋服の選び方・生活スタイルとは?
- 第4回ミニマリストになる第一歩「断捨離」を始めよう!【前編】 習慣化のコツ・50代からの終活にもおすすめ
- 第5回ミニマリストになる第一歩「断捨離」を始めよう! 【後編】習慣化のコツ・50代からの終活にもおすすめ
- 第6回ミニマリストは幸せになれるのか?|人生哲学?節約術?新しい生活様式?経済社会学者・橋本 努が語る、ミニマリストのリアルとは
- 第7回ミニマリストになるためには?【前編】整理整頓や片付けを継続するコツを解説
- 第8回ミニマリストになるためには?【後編】整理整頓や片付けを継続するコツを解説
ミニマリストに憧れて断捨離を始めたものの、なかなか続かず結局諦めてしまったという方は少なくありません。ミニマリストとしてのライフスタイルを自分の日常に定着させるためには、整理整頓や片付けができない理由を分析したり、継続するためのコツを身につけたりすることが大切です。
この記事では下記の4点を解説します。
前編
後編
物に執着しない暮らしに憧れる人が増えている?
『日経WOMAN』が「手放してよかったモノ・コト」をテーマに2022年6月に20~70代までの524人を対象に行った調査によると、家にある不要なモノを手放したいと回答した人が68.1%で、断捨離してスッキリしたという声が多かったようです。
こうした調査結果から分かるように、不要な物を捨てたり、手放したりすることで、快適な暮らしを実現させたいという人たちが増えています。かつて社会全体で大量に物を生産し、それを個人が大量に所有したり、消費したりすることが幸せにつながると考えられていた時代もありましたが、多くの人たちが幸福は物を所有することからは生まれないと気付き始めています。
もともと日本人の文化や生活と深いつながりを持つ禅の世界では、徹底的に物を持たない生活を重視しています。禅の教えによると、物欲や執着心は人間の心を苦しめます。そのため、自分に足りていないものに目を向けるのではなく、「これで十分」と「足るを知る」ことこそが心に安らぎをもたらすと説いているのです。また、日本には古来より質素倹約の精神が根付いており、物を大事にすることや、無駄を戒める習慣があります。
現代のミニマリストたちは日本古来の価値観を今の社会にマッチするように実践している人たちと言えるかもしれません。例えば、ミニマリストしぶさんは、物を手放す暮らしと幸福の因果関係に注目しています。
なぜミニマリストになると幸福度が上がるのか?について論じられた英語の論文をいくつか提示してください。
また提示した研究論文から、なぜミニマリストになると幸福度が上がるのか、共通点を見出して僕にプレゼンテーションしてください。
引用する研究論文は2021年9月までのもので構いません。
-…
— ミニマリストしぶ /澁谷直人 (@minimalist_sibu) March 19, 2023
※出典:読者調査 年代別・手放してよかった「モノ」「コト」 – 日本経済新聞
片付けを継続できない人の5つの理由
ミニマリストに憧れ、シンプルで居心地の良い生き方を目指しているのに、「片付けが苦手で物が散らかってしまう」「途中で挫折してしまう」という人には、次のような理由が考えられます。
・もったいない精神がある
「もったいない」という気持ちは物を大事にする美徳でもあります。裏返せば、物を「もったいないから」と言って処分しないままでいると、物を収納するスペースの確保も大変ですし、物を探すエネルギーや時間を無駄にしてしまうことにもなりかねません。
・思い入れがあると保管する
「思い入れ」がある贈り物の中にも時間の経過とともに不要になる物もあります。収納スペースには限りがあるため、「思い入れがあるかどうか」だけでなく、「これから必要か」という視点で物を整理することも大切です。
・捨てることに罪悪感を抱く
小さい頃から物を大事にすることを教えられてきた場合、捨てることに罪悪感を抱く人も少なくありません。しかし、片付ける方法は「捨てる」だけではありません。使ってもらえる人に譲るなど、罪悪感のない方法も考えてみましょう。
・断捨離する時間が取れない
忙しい生活を送っていると、ついつい断捨離する時間が後回しになってしまいます。一気にまとまった時間を取るのは難しくても、仕事の合間のスキマ時間を活用して「いる物」「いらない物」を分けるなど、少しずつ断捨離を進めてみてはいかがでしょうか?
・分別や処分が苦手
分別や処分には手間や時間がかかるものです。しかし、このプロセスを経ずして断捨離は行えません。まずは捨てるかどうか迷っている物を手に取るところから始めてみましょう。どうしても難しいようなら、片付けのプロにお願いするのも一つの方法です。
すぐに処分するかどうか判断できない物は一時的にトランクルームに預けておくこともできます。トランクルームとは、月額制で収納スペースをレンタルできるサービスのことです。
執筆:河合 良成
みんなが読んでいる記事
-
2024/04/22デザイナーに社会課題解決はできない、なんてない。 ―LIFULLのリーダーたち―執行役員CCO 川嵜 鋼平執行役員 CCO 川嵜 鋼平
2024年4月1日、株式会社LIFULLはチーム経営の強化を目的に、新たなCxOおよび事業CEO・責任者就任を発表しました。性別や国籍を問わない多様な顔ぶれで、代表取締役社長の伊東祐司が掲げた「チーム経営」を力強く推進していきます。 シリーズ「LIFULLのリーダーたち」、今回は執行役員でCCO(Chief Creative Officer)、LIFULL HOME'S事業本部副本部長 CMO(Chief Marketing Officer)の川嵜鋼平に話を聞きます。
-
2022/02/22コミュ障は克服しなきゃ、なんてない。吉田 尚記
人と会話をするのが苦手。場の空気が読めない。そんなコミュニケーションに自信がない人たちのことを、世間では“コミュ障”と称する。人気ラジオ番組『オールナイトニッポン』のパーソナリティを務めたり、人気芸人やアーティストと交流があったり……アナウンサーの吉田尚記さんは、“コミュ障”とは一見無縁の人物に見える。しかし、長年コミュニケーションがうまく取れないことに悩んできたという。「僕は、さまざまな“武器”を使ってコミュニケーションを取りやすくしているだけなんです」――。吉田さんいわく、コミュ障のままでも心地良い人付き合いは可能なのだそうだ。“武器”とはいったい何なのか。コミュ障のままでもいいとは、どういうことなのだろうか。吉田さんにお話を伺った。
-
2023/09/12ルッキズムとは?【前編】SNS世代が「やめたい」と悩む外見至上主義と容姿を巡る問題
視覚は知覚全体の83%といわれていることからもわかる通り、私たちの日常生活は視覚情報に大きな影響を受けており、時にルッキズムと呼ばれる、人を外見だけで判断する状況を生み出します。この記事では、ルッキズムについて解説します。
-
2023/02/27アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)とは?【前編】日常にある事例、具体的な対処法について解説!
私たちは何かを見たり、聞いたり、感じたりした時に実際にどうかは別として、「無意識に“こうだ”と思い込むこと」があります。これを「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)」と呼びます。アンコンシャスバイアスによるネガティブな影響に対処するための第一歩は、「意識し、理解する」ことです。
-
2022/02/03性別を決めなきゃ、なんてない。聖秋流(せしる)
人気ジェンダーレスクリエイター。TwitterやTikTokでジェンダーレスについて発信し、現在SNS総合フォロワー95万人超え。昔から女友達が多く、中学時代に自分の性別へ違和感を持ち始めた。高校時代にはコンプレックス解消のためにメイクを研究しながら、自分や自分と同じ悩みを抱える人たちのためにSNSで発信を開始した。今では誰にでも堂々と自分らしさを表現でき、生きやすくなったと話す聖秋流さん。ジェンダーレスクリエイターになるまでのストーリーと自分らしく生きる秘訣(ひけつ)を伺った。
「しなきゃ、なんてない。」をコンセプトに、読んだらちょっと元気になる多様な人の自分らしく生きるヒントやとらわれがちな既成概念にひもづく社会課題ワードなどを発信しています。
その他のカテゴリ
-
「結婚しなきゃ」「都会に住まなきゃ」などの既成概念にとらわれず、「しなきゃ、なんてない。」の発想で自分らしく生きる人々のストーリー。
-
LIFULLが社会課題解決のためにどのような仕組みを創り、取り組んでいるのか。LIFULL社員が語る「しなきゃ、なんてない。」