住み替えは面倒くさい、なんてない。
ソーシャルエンタープライズとして事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLには、業界の常識を変えたい、世の中に新しい仕組みをつくりたい、という高い志をもつ同志たちが集まっています。
LIFULLの描く未来の実現や個人が解決したい社会課題への取り組みなど、多様なLIFULLメンバーのこれまでの「挑戦」と「これから実現したい未来」を聞く、シリーズ「LIFULL革進のリーダー」。今回はLIFULL HOME'S事業本部イノベーション開発部でLIFULL HOME'Sの新しい価値を創出する新規事業に挑む笹本 昂に話を聞きます。
連載 LIFULL革進のリーダー
- 第1回LIFULL HOME'S事業本部 営業 マネジャー 坪井 洋介
- 第2回LIFULL HOME'S事業本部 プロダクトエンジニアリング部長 河津 隆洋
- 第3回LIFULL HOME'S事業本部 事業統括部長 鈴木 章浩
- 第4回LIFULL HOME'S事業本部 マーケティング マネジャー 遠藤 夏海
- 第5回クリエイティブ本部 デザインマネジャー/アートディレクター田中 忍
- 第6回LIFULL HOME'S事業本部 営業 マネジャー 加藤 直
- 第7回テクノロジー本部 シニアプリンシパルエンジニア 相原 魁
- 第8回LIFULL HOME'S事業本部 営業 佐藤 優里奈
- 第9回LIFULL HOME'S事業本部 サービス企画 マネジャー 笹本 昂
- 第10回クリエイティブ本部 デザイナー 上垣 陽和
- 第11回LIFULL HOME'S事業本部 エンジニア 高詰 ありさ
入社2年目にコロナ禍に直面した後、新規事業のリーダーに抜擢。「なめらかな住み替え体験を業界の当たり前にする」をビジョンに掲げて、ユーザーと不動産会社の双方にとって利便性の高いサービスを提供してきた。住み替え時には、多くの人が大なり小なり「面倒くさい」と感じる瞬間があるのではないだろうか。それをなめらかにするには、どうしたらいいか。業界に根付く不をどうしたら解消できるか。笹本 昂は、業界の当たり前を変えるために、自ら動き、自ら変える行動を続けています。
より多くの人々になめらかな「住み替え体験」を提供するために新しいサービスをつくり続ける。事業成長と人間的成長を意識しながら、メンバーをリードし、さまざまな経験を通じて、自分のものさしを形成していきたい。その両輪で動ける会社です。
ここならウェルビーイングに働ける
――入社してから、これまでの業務について教えてください。
2019年に新卒として入社し、当初はLIFULL HOME'Sの既存サイトの改善に携わっていました。その業務に2年ほど従事した後、「ユーザーと不動産会社の成約をサポートする領域で新しい価値をつくろう」というミッションから始まった新設部署に異動し、今に至っています。
――そもそもLIFULLを志望されたのは、なぜですか。
就職活動中、自分の中で大切にしていたキーワードは「ウェルビーイング」です。ウェルビーイングとは、一般的に心身ともに充実し、幸せを感じる状態を指す概念です。人生の中で多くの時間を費やす仕事だからこそ、ウェルビーイングにしたいと思っていました。そうした想いを大切にしながら就職活動を進める中で出合ったのがLIFULLでした。
LIFULLでは、価値創造の源泉は社員であり、会社として社員のウェルビーイングを大切にしています。また、経営理念として「常に革進することで、より多くの人々が心からの『安心』と『喜び』を得られる社会の仕組みを創る」ことを掲げています。「安心」と「喜び」を創るという理念は、当時の私にとってとても新鮮で魅力的に感じました。実際、その経営理念に向かって働き、理念を自分の言葉で語る社員の姿を選考過程で垣間見ることができたので、自分もここで働いてみたいと思いました。
――新しい部署では、どんなことに取り組まれたのでしょうか。
最初に携わったのが、「ユーザーパス」というサービスです。LIFULL HOME'Sのサイトは、まず物件情報を見たお客様が、メールか電話で不動産会社に問い合わせをします。不動産会社がお客様に連絡し、お客様が実際に不動産会社に来店して、物件の内見に行くといった流れになります。
しかし、この流れだと不動産会社が知り得るお客様の情報はほんのわずかです。そのお客様が求める物件は何を重視しているのか、どういったライフステージにいて物件を検索しているのかといった詳細なパーソナル情報が見えない状態にありました。
そこで、これを解消し、お客様と不動産会社のコミュニケーションをより円滑にするのが「ユーザーパス」です。具体的には、お客様が閲覧していた情報や希望条件などのデータ情報をわかりやすくビジュアル化し、まとめて提供します。お客様の同意をいただいた上で、この情報を不動産会社にお渡ししています。現在、LIFULLと契約している不動産会社の半数に、この「ユーザーパス」を活用していただいています。
――サービスをつくる中で、どんなやりがいや喜びを感じましたか。
不動産会社の方々に「ユーザーパス」を利用していただき、喜んでいる声を直接聞いた時はやはり嬉しかったですね。サービス企画だと、お客様の声を直接聞く機会はなかなかありませんので。実際、サービスを利用していただく中で、喜びの声だけでなく、「こうすればお客様に話しかけやすい」「お客様が過去に閲覧した物件をもう少し見やすくまとめて欲しい」といったご提案もいただき、そのおかげでさらにサービスを進化させていけることが非常にありがたいですし、やりがいを感じます。
――そこから見えてきた社会課題とは、どんなものでしたか。
「住み替え」というのは、誰にとっても面倒なプロセスがついて回ります。お客様が不動産を購入する際には、ローンや保険、入居するまでには鍵交換や引っ越しといった、一連の住み替え体験には煩わしさが伴います。一方、不動産会社もさまざまな業務があり、非常に忙しい状況です。そこで中立的な我々が介入することで、双方の負担を軽減して、“なめらかな住み替え”を実現できるのではないかと考えています。
今、私たちのプロジェクトチームで掲げているビジョンが「なめらかな住み替え体験を業界の当たり前にする」です。このビジョンが実現すると、住み替えしたいお客様は不動産会社とのコミュニケーションをスムーズに行えるようになり、不動産会社もより余裕をもってお客様と接する時間を確保できるようになります。お客様と不動産会社の両面から不を解消していくサービスをつくることで「住み替えは面倒くさい」という社会課題の解決が実現できると考えています。
多拠点生活から芽生えた新しいキャリアパス
――入社して6年、今リーダーとして意識していることはどんなことですか?
大事にしていることは2つあります。一つは「事業成長=より多くの人に価値を届けること」です。この価値に対する感謝が売上であり、その指標が利益です。私はこれが株式会社として第一に重要であると考えています。
もう一つは、「人間的な成長」です。私自身、ウェルビーイングをキーワードに入社しましたが、実際、これまで仕事、仲間、自分自身、どれをとってもウェルビーイングを感じています。例えば、仕事では、サービスを提供することで社会に貢献できている実感があります。仲間は、掲げたビジョンに向かって共に伴走してくれる存在です。そして自分自身についていえば、仕事にやりがいを感じることで、自分の人生がよりポジティブな方向性に進んでいると実感しています。大げさかもしれませんが、この組織での仕事を通じて、人間的な成長ができていると感じています。ですから、メンバーにも同様の体験をしてもらいたいと思っています。メンバー自身が「ここで仕事をしたい」「これに従事したい」という気持ちでいられるために支援していくことを意識しています。
――笹本さんが人間的な成長ができたと感じたエピソードを教えてください。
大きな転機になったのは、新型コロナウイルスの感染拡大です。入社して2年目でコロナ禍になり、リモートワークが中心になりました。この時期に、自分が仕事にどう向き合うかということを考えるようになり、実践したのが、「シェアハウスでの生活」と「多拠点生活」でした。このライフスタイルが、自分にどのような影響を与えるのか、また、その中で自分がどのように仕事を進めていくのかを模索していました。
特に多拠点生活は、約1年半の間に1カ月ごとに移動し、新しい場所に住み、新しい人々と出会い話をする。そういったことを繰り返しながら仕事をする経験をしたことで、多くの気付きを得て人間的成長につながったと感じています。
その経験から、どこでも暮らしていけるという感覚を覚えて、「こういう人生を送りたい」「こういうことをやりたい」という想いが芽生えてきました。将来的には、海外で暮らしてみたいと思っています。日本とは異なる土地や文化、制度の中で生活し仕事をすることで、さらに多くのことを感じたり、気付いたりできるのではないかと考えています。そこから自分自身のものさしを形成していきたいです。
幸いにも、LIFULLは海外に子会社があるため、今の仕事に従事しながら成長を実感し、キャリア実現に向けて前進している感覚を持っています。
――笹本さんの「しなきゃ、なんてない。」を教えてください。
「住み替えは面倒くさい、なんてない。」です。先ほども話しましたが、今はなめらかな住み替え体験が実現されていない現状があります。お客様からすると情報が多すぎて、本当に必要な情報に辿りつけないという悩みがあると思います。
不動産会社にネットや電話で問い合わせてから訪問しても、また同じようなアンケートを書かされることがあります。また、引っ越しを考えた際に見積もりサイトに問い合わせると、さまざまなところから電話がかかってきて、うんざりしたという人もいるでしょう。こうしたことは、なめらかな住み替え体験とは、対極にある状態です。私はこうした問題を、一つひとつ解決していきたいです。同時に自分自身の住み替えの発想を常に自由に持ち、今後のキャリアパスを描いていきたいと考えています。
2019年に株式会社LIFULLに新卒で入社。入社後、LIFULL HOME'Sの売買領域のサービス企画を担当。SEOや新規サービスの開発に携わる。その後、2021年よりLIFULL HOME'Sの新しい価値を創出するべく新設された部署へ異動。2022年にグループ長に就任。マネジャーとして新規事業部門のプロジェクトをリードしている。
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