LIFULL HOME’Sの提供価値に“ここまで”、なんてない。 ―LIFULLのリーダーたち―LIFULL HOME’S事業本部 賃貸事業CEO渕上敦浩

2024年4月1日、ソーシャルエンタープライズとして事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLは、チーム経営の強化を目的に、新たなCxOおよび事業CEO・責任者就任を発表しました。性別や国籍を問わない多様な顔ぶれで、代表取締役社長の伊東祐司が掲げた「チーム経営」を力強く推進していきます。

シリーズ「LIFULLのリーダーたち」、今回はLIFULL HOME'S CSO(Chief Sales Officer)、LIFULL HOME'S事業本部 賃貸事業CEOの渕上敦浩に話を聞きます。

LIFULL HOME'S事業本部 賃貸事業CEO渕上敦浩

新卒で入ったハウスメーカーで注文住宅の営業をしていた渕上は、2009年にネクスト(現LIFULL)に入社しました。渕上は不動産営業の経験があるからこそ、LIFULL HOME'Sの成長が不動産業界の課題解決に繋がると見通しています。今回は、クライアントとLIFULLの双方が利益を上げることの大切さと不動産業界への思いを聞きました。

「インターネットで家なんて買わない」という時代でしたが、私はHOME’Sに未来を感じたのです。

――LIFULLにおける渕上さんの担当分野を教えてください。

LIFULLの営業部全体を管掌しており、LIFULL HOME’Sの売上責任を負っています。また、賃貸事業CEOとして不動産賃貸領域の売上や利益、不動産会社へお返しする反響に関しての責務もあります。

――私には「LIFULL HOME’Sといえば賃貸物件を探すサイト」というイメージがあります。まさに渕上さんはLIFULLの主要事業の責任者です。

そうですね、2023年10月に賃貸領域の事業責任者に任命されました。LIFULLの中で最も大きな事業領域でチャレンジできることに、非常にやりがいを感じています。私は一戸建てやマンションなど分譲領域での営業職の経験が長いので、分譲とは違った戦い方をしつつ、分譲領域で培った知見やエッセンスを賃貸事業部に取り入れていきたいと思っています。

――渕上さんが、LIFULLに入社するまでの経歴を教えてください。

地図に残る仕事がしたいと思って、大学在学中に宅建(宅地建物取引士)を取り、2001年に新卒で旭化成ホームズに入社しました。ヘーベルハウスというブランド名で知られていますが、注文住宅を販売する会社です。5年間注文住宅の営業として働いた後に、一念発起して製造業の会社をつくりました。3年後に会社を売却し、2009年にネクスト(現LIFULL)に入社しました。

LIFULL HOME'S事業本部 賃貸事業CEO渕上敦浩

――LIFULLを選んだ理由はなんですか?

私は、名古屋支社で立ち上げた戸建て事業部のスタートメンバーとして入社しました。当時は、インターネットで住まいを探して購入するなんて考えられない時代です。家を買う人の属性は「新聞を取っていて、家に固定電話を引いている人」と言われていました。そんな時代に、不動産ポータルサイトの最先端をっていたのがHOME’S(現LIFULL HOME’S)です。私は、インターネットで家探しをする未来をおもしろそうだと感じたのです。

――結果として、インターネットで家探しをすることが当たり前の時代がきました。渕上さんは「おもしろそうな未来」をつくる一員になりましたね。

これは私の所感ですが、不動産営業はけっこうつらいものだと思います。1月に1軒家が売れたら100点、売れなければ0点。離職率も高い職種です。私が注文住宅の営業をしていた頃は飛び込み営業をするか、住宅展示場やチラシで集客するぐらいしか営業方法がありませんでした。もしも、インターネットで物件と不動産会社の情報を見て問い合わせすることが当たり前になったら、不動産会社のつらい仕事が楽しくなるかもしれないと感じていました。実際に、前職の旭化成ホームズでホームページから資料請求をしたお客様が家を購入された実例が数件あり、2007年には初代iPhoneが発表され、いよいよインターネットの時代がやってくると感じていたのです。私は、HOME’Sを介して不動産会社と住まい購入希望者が成約するお手伝いをしたいと思っていました。この思いは、今も変わりません。

私たちフロントマンから、不動産会社の真のパートナーになる

――これから5年間で取り組みたいことは?

一つの大きなビジョンは、不動産会社の真のパートナーになることです。これまで不動産会社は、集客のためにLIFULL HOME’Sを使い、そこから家を借りる人や買う人を探していました。今後は、集客機能だけでなく、採用で困っている不動産会社には「JOBRIDGE」を紹介して、専門性に特化した業務は「LIFULL FaM」で担うなど、LIFULLグループが一気通貫で不動産会社の困りごとを手伝う仕組みを整えていきます。LIFULLグループで働くみんなは、ビジョン(社是:利他主義、経営理念:常に革進することで、より多くの人々が心からの「安心」と「喜び」を得られる社会の仕組みを創る)が浸透しているので、期待を裏切らない仕事で不動産会社の満足度を高められると考えています。

営業職の一人ひとりには、お客様の課題をしっかり聞いて、ソリューションを提案、課題解決するまでの成功体験を積んでいってほしいです。今後はますます、LIFULLグループとして提案できる幅が広がり、お客様の役に立てるシーンが増えていきます。フロントマンである私たち営業職がクライアントの真のパートナーになることは、LIFULLのビジョン実現にも繋がっていきます。

LIFULL HOME'S事業本部 賃貸事業CEO渕上敦浩

もちろん、LIFULL HOME’S事業の売上をつくっていく責務は変わりません。我々は今までに約3万の店舗とコミュニケーションを取ってきました。不動産・住宅情報のプラットフォームとして、不動産会社が最も必要だと感じているサービスを見極め開発していくことで、事業を成長させていきます。

次世代の育成にも取り組んでいきます。今も若手の抜擢をしていますが、次期LIFULLを背負っていく営業のトップを育ててしっかりとバトンを渡していくために、キャリアアップの仕組み化を進めます。

人手不足は社会課題。LIFULL HOME’Sの成長を課題解決に繋げたい

――LIFULLは、事業を通じて社会課題解決に取り組む企業グループであることを明示しています。渕上さんご自身は、事業を通してどんな社会課題を解決していきたいのですか?

今の不動産業界は、圧倒的に人手不足です。私は、不動産業界に携わる人が減っていることが社会課題だと感じています。

これまで不動産ポータルサイトに求められていたのはユーザーからの問い合わせ数で、その先の成約は不動産会社の仕事でした。しかし、最近は人手不足もあって、質の高い問い合わせ数を求められています。今後は住宅ローンなどの知識習得から一枚の画像のクオリティまで情報を充実させて、LIFULL HOME’Sを見れば住まい探しに役立つ情報を得られ、新たな暮らしの可能性を広げられるようなサイトにしたいです。例えば、5年後の住宅購入のために資料請求した方はLIFULL HOME’Sで知識を深めていただき、不動産会社には確度の高い問い合わせリストを送るといった工夫が必要です。逆に、問い合わせ数を重視する地方の不動産会社もあります。各エリアの特性に応じて最適な提案ができるように取り組んでいきます。

――渕上さんの「しなきゃ、なんてない。」は?

LIFULL HOME’Sが不動産会社の役に立つための取り組みに「この範囲まで」なんてありません。LIFULLには、営業職の一人ひとりが制限を取っ払って提案できる環境があります。可能性の限界を設けずに提案をすることで、LIFULLが不動産業界にとって必要な存在になれば、LIFULL HOME’Sのクライアントに提供する価値も満足度も担保できます。結果として、我々の売上も伸びていきます。私の「しなきゃ、なんてない。」は、「LIFULL HOME’Sの提供価値にここまで、なんてない」です。

LIFULLの収益が上がってもクライアントの役に立たない売り方は推奨していません。不動産会社と共に成長し、共に収益を上げていく。我々は不動産会社のパートナーであり続けます。

取材・執筆:石川 歩
撮影:白松 清之

LIFULL HOME'S事業本部 賃貸事業CEO渕上敦浩
Profile LIFULL HOME'S賃貸事業CEO 渕上 敦浩

LIFULL HOME'S事業本部 CSO(Chief Sales Officer)
LIFULL HOME'S事業本部 賃貸事業 CEO
大学卒業後、新卒で旭化成ホームズ株式会社入社。その後製造業を経て、2009年にLIFULLにジョイン。戸建グループ長、マンショングループ長、戸建ユニット長を歴任し2020年よりビジネスパートナー推進部長。2023年よりソリューション推進部長も兼務。2024年4月より現職。

みんなが読んでいる記事

#LIFULLのリーダーたちの記事

もっと見る

#常識を疑うの記事

もっと見る

その他のカテゴリ