違っていてはいけない、なんてない。

ソーシャルエンタープライズとして事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLには、業界の常識を変えたい、世の中に新しい仕組みをつくりたい、という高い志をもつ同志たちが集まっています。
LIFULLの描く未来の実現や個人が解決したい社会課題への取り組みなど、多様なLIFULLメンバーのこれまでの「挑戦」と「これから実現したい未来」を聞く、シリーズ「LIFULL革進のリーダー」。今回はLIFULL HOME'S事業本部 マーケティング マネジャーの遠藤 夏海に話を聞きます。
連載 LIFULL革進のリーダー
- 第1回LIFULL HOME'S事業本部 営業 マネジャー 坪井 洋介
- 第2回LIFULL HOME'S事業本部 プロダクトエンジニアリング部長 河津 隆洋
- 第3回LIFULL HOME'S事業本部 事業統括部長 鈴木 章浩
- 第4回LIFULL HOME'S事業本部 マーケティング マネジャー 遠藤 夏海
- 第5回クリエイティブ本部 デザインマネジャー/アートディレクター田中 忍
- 第6回LIFULL HOME'S事業本部 営業 マネジャー 加藤 直
- 第7回テクノロジー本部 シニアプリンシパルエンジニア 相原 魁
- 第8回LIFULL HOME'S事業本部 営業 佐藤 優里奈
- 第9回LIFULL HOME'S事業本部 サービス企画 マネジャー 笹本 昂
- 第10回クリエイティブ本部 デザイナー 上垣 陽和
- 第11回LIFULL HOME'S事業本部 エンジニア 高詰 ありさ
- 第12回LIFULL HOME'S事業本部 マーケティング マネジャー 樋口 貴成
- 第13回LIFULL HOME'S事業本部 エンジニア マネジャー 花井 俊介
- 第14回クリエイティブ本部 マーケティング マネジャー 畠山 大樹
- 第15回LIFULL HOME'S事業本部 サービス企画マネジャー 三枝 由里

反響増加に寄与し、事業成長に欠かせないデジタルマーケティングはLIFULL HOME'S事業にとってとても重要な役割を担っています。情報が氾濫する社会で、LIFULLの情報を必要としている人に対し、的確に届けていくためには、プロフェッショナルなマーケティングの力が必要不可欠なのです。自立した女性を目指し、新興の業界であるデジタル領域の営業やマーケティング分野に飛び込んだ遠藤に、デジタルマーケティングを通して実現したい未来、また女性として考えるジェンダーの社会課題について話を聞きます。
人は1人ひとり、個性も特徴も異なっているし、日によってコンディションも変わります。マネジャーとなってから、相手に合わせてコミュニケーションを取ることを心がけて、チームとしての目標達成を目指しています。
営業で身につけた先回り力、逆算力
――これまでの遠藤さんの職歴を教えてください。
新卒で大手のWeb広告代理店に入社し、営業を担当していました。当時は業務量も多く大変でしたが、営業を経験したことで、社会人としての基礎を叩き込んでもらったと思っています。例えば、商談や会食時にはお客様の求めていることや期待を考え過不足なく必要な場を用意する先回り力、どこをゴールとしてどういうアウトプットを出すのかを考える逆算思考といった部分が身についたと思います。
その後、動画の広告代理店のスタートアップに転職しました。営業をしながら、途中からは広告運用の役割も担ったことが、現在の仕事にもつながっています。それから通販の事業会社に移り、インハウスのマーケターとしてデジタル広告の運用をしていました。
2022年の5月にLIFULLに入社し、LIFULL HOME'Sのデジタルマーケティングを担当するグループで仕事をしています。
――デジタルマーケティングの仕事をしたいと思ったきっかけは何でしたか?
私はひとり親家庭で母に育ててもらった影響で、自立したキャリアウーマンになりたいと考えていました。そうした背景があり、新卒で就職するときには、若いうちから自分の裁量を持てる業界でキャリアを築きたいという想いがありました。当時、SNSが普及し始めていて、Web業界・デジタルマーケティング業界には新たな市場が広がっていました。また、若手であればあるほどデジタルに強い、というイメージもあって、入社を決めた広告代理店では実際にどんどん仕事を任せてもらえました。それが自分にはマッチしていましたね。
ジェンダーギャップの解消に向けて
――LIFULLへの入社を決めた理由を教えてください。
3回の面接を通して、社是である利他主義の考えが徹底的に根付いていること、社会課題の解決に真剣に取り組んでいることを実感できたのが大きかったです。前職では、売上偏重な側面があって違和感を抱くこともあり、転職を考え始めました。もちろん売上は大事なのですが、「論語と算盤(そろばん)」と言われるように、数字だけではなくビジョンやミッションも重要だと感じるようになったんです。
さらに言うと、30代を迎えて、「自分のために働くだけではどこかで限界が来る」と感じ始めていました。「自立した女性になりたい」と考えて仕事をしてきて、できることが増え、収入は上がり、自分自身を満足させるためにお金を使える機会も増えました。でも、それだけでは自分の人生の幸福度にも限界がある。
だから、より大きなインパクトのあること、より多くの人に幸せを提供できるようなことにチャレンジして、それがしっかりと結果として跳ね返ってくるような仕事をしたかったんです。LIFULLは、そうした挑戦を応援してくれる風土があると感じたので、長く勤めることを見据えて転職しました。
――入社してからはどんなことに挑戦してきましたか?
2022年5月に入社してまずはメンバーとして注文住宅領域のデジタルマーケティングを担当しました。当時、注文住宅領域は有料集客が主流であり、デジタルマーケティングによる反響が事業成長に大きな影響を及ぼすためプレッシャーもありましたが、広告やクリエイティブの見直しなどを施策立案し、協力を仰ぎながら実行・推進しておりました。その中で、プロダクト部署と連携しながらLPのブラッシュアップを重ね、カタログ請求者の口コミを掲載することでCVRを120%程度改善できました。LP改善の考え方は、自身から他担当へ役割変更した今も、注文住宅領域において大きなキーファクターになっていると思います。
また数字を改善するだけではなく、サイトに訪問するユーザーにどのような印象を与えるか?ユーザーの住まい探しに役に立つ情報か?など、プロダクト関係者と議論しながら進めた経験を通して、LIFULLの「論語と算盤」を実感することができました。
その後、入社して1年程経過した2023年6月より、デジタルマーケティング部門のグループ長を任せてもらい6名のマジメントを担当しています。
また、直近のチャレンジですと、自身のグループ以外の領域に対しても強みを活かし改善のチャレンジを行う、という点で「SWITCH2.0」という社内プロジェクトに手を挙げました。LIFULLは手を挙げれば挑戦できる環境がある会社ですが、「SWITCH2.0」はまさにそんなLIFULLのカルチャーを表すプロジェクトです。LIFULLグループの事業はどれも社会課題を解決するためのものですが、「SWITCH2.0」はみんなで力をあわせて、今ある事業を今以上に成長させるというものです。
私が参画した事業において実際にデジタルマーケティングの領域で獲得CPAを約半分に引き下げることができ、関係者に喜んでいただけたことがとても嬉しかったです。プレイヤーとしての感覚を忘れないためにも、今後もこのようなチャレンジをし続けたいと考えています。
――遠藤さんがLIFULLで解決したい社会課題は何ですか?
ジェンダーギャップという社会課題の解決に向けて、自分の立場でできることから取り組みたいです。私は女性としての自立を目指して働いてきて、LIFULLに入り、マネジャーという立場を任せていただきました。同時に、「女性であっても性別に関係なく成果を出した人材を積極的に抜擢していきたい」という会社としてのメッセージも受け取っています。
一方で、現在のところは、LIFULLのマネジャーにはまだ男性が多いのも実情です。男性の視点だけで決まったことには、男女同等の人数で考えた案よりも、抜け落ちる要素が出てくる可能性があるかもしれません。女性に限ったことだけではないですが、多様なバックグラウンドを持ち、様々な視点をもったマネジャーが増えることで、視点が広がり、事業やサービスにも良い影響を与えることができるのではと期待しています。私はマネジャーとして、女性のメンバーの方々に背中を見せ、良い意味でマネジャーのハードルを下げていきたいです。メンバーのみんなも、やろうと思えばできる役割だと思ってもらいたいのです。
そうして、「LIFULLはジェンダーギャップの解消に対して先進的な取り組みをしているよね」と思ってもらえる会社にしていきたいですね。
1人ひとり異なる人と向き合う
――LIFULLの仕事の特徴と、それに対して遠藤さんが取り組んでいるアプローチについて教えてください。
LIFULLならではの仕事の特徴として、人と仕事をする文化が強いと感じます。一人ひとりが専門性を高めプロフェッショナルな仕事をしながら、縦割りではなく横のつながりでうまく連携しながら、みんなで大きな成果を出していこうとする風土がLIFULLにはあります。実際にみんなで協力して取り組み、成果が出ることで、自分一人でやったことよりも大きな喜びを分かち合うことができ、「また次はこういう目標に向けて頑張っていこう」と共に進んでいくことができます。
そうした風土がある中で、私はマネジャーとして、一人ひとり強みや個性が異なるメンバーに対して、それぞれに合った仕事の任せ方や伝え方を心がけるようにしています。人は得意なことや好きなこと、強みを活かした業務を任されることで、モチベーションが高まりますし、チームとしても、それぞれの強みを補完し合い、チームの力を最大限に引き出すことができると考えます。
また、人と仕事をする文化のLIFULLでは、情報の伝達は重要な仕事のひとつです。その目的や背景をしっかりと伝えることで、一人ひとりが納得して仕事をすることができます。自分の言いたいことを言うというよりは、メンバーそれぞれの個性にあわせて、どう受け取ってもらったら、どう伝わったらいいのかと考えて伝えるのは、今のマネジャーに就くまでなかなか持てなかった視点でした。
――遠藤さんの「しなきゃ、なんてない。」を教えてください。
「違っていてはいけない、なんてない。」です。女性についての話をしましたが、一口に「女性」と言っても一人ひとり違います。性別に関わらず、全ての人はそれぞれ個性や特徴が異なっているのは当たり前のことで、同じ伝え方でも受け取り方は変わります。コミュニケーションの工夫をしていくことで、みんなで仕事をして、一人ではできない大きな成果をチームであげ、喜びを分かち合うことができます。
個々のメンバーの強みを引き出し、チームで最大限の成果を目指すために、異なる人たちにどのように最適に情報を伝えるべきか、マネジャーとしてこれからも考え、実践していきたいと思います。

2013年に新卒で大手のWeb広告代理店に入社し、営業に従事。その後、スタートアップの動画広告代理店に入社し、営業に加え、広告運用を経験。事業会社においてインハウスのマーケターを経験した後、2022年5月にLIFULL入社。現在はデジタルマーケティング部門のグループ長を務める
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