お母さんになったら「わたしらしく」生きられない、なんてない。鯖江市×LIFULL「わたしの日プロジェクト」発表会
LIFULLは、女性の就業率・共働き率が全国でもトップレベルの福井県鯖江市とともに、365日休みのないお母さんたちが、「わたしらしく」生きられるよう、まち全体で取り組む「わたしの日プロジェクト」を始動しました。
プロジェクトの立ち上げにともない、6月23日(日)に鯖江市内にて、共同での記者発表会を開催。
プロジェクト概要発表後は、鯖江市出身で株式会社Francfranc代表取締役 社長執行役員 髙島 郁夫さん、エッセイストとして活躍されている犬山 紙子さん、鯖江市のお母さん代表として酒井 友季子さんをお招きし、それぞれの視点から、お母さんが活躍しやすい社会づくり等について、トークセッションを行いました。
毎月第2日曜日は「わたしの日」推奨日。
産官民一体でお母さんたちを支えるまちづくりを、鯖江市から日本全国へ。
プロジェクトの概要発表には、鯖江市 牧野 百男市長とともに、女性が子育てと仕事を両立しながらスキルアップできるママの就労支援事業を運営し、鯖江市内にもオフィスを展開する株式会社LIFULL FaM代表の秋庭麻衣が登壇。
お母さんが「子育ても仕事も、自分らしく生きられる」社会をつくりたいという同じ思いを持つ鯖江市とLIFULLだからこそ、共同で行う『わたしの日プロジェクト』を発表しました。
具体的な取り組みとして、毎月第2日曜日を「わたしの日」推奨日と定め、鯖江市内の商店がお母さん向けのささやかな気遣いとして、各店ごとに割引サービスなどを実施。
また、LIFULL FaMが市内の中小企業向けに「ワークライフバランス改善支援」を行い、中期的に女性にとって働きやすく、働きがいのある職場づくりを目指したコンサルティングを行っていくことなどが発表されました。
「鯖江市は、女性の就業率や共働き率が国内でもトップレベル。そんな女性に支えられてきた鯖江市だからこそ、この時代に合わせた『女性を支えられるまちづくり』に取り組みたいと考えています。鯖江市のまち全体で、十分すぎるほど頑張ってくれているお母さんたちへの『優しさ]』を広げていくプロジェクトとして、『わたしの日プロジェクト』を鯖江から発信し、女性活躍社会実現に向けた『ロールモデル構築』の大きな弾みにしていきたいと考えています」(鯖江市 牧野市長)
「女性が会社の中核を担うためには、『女性の働く意欲・企業の考え方・家庭や地域の考え方が重要』だと考えています。鯖江市のなかには、女性が働きやすいビジョンを掲げている企業や職員の職場環境をより良くしたいと考えている会社がたくさんあります。また、働きたい意思を持っている女性もとても多いです。そうした企業と女性の意思をつなげられるような活動にも取り組んでいきたいと考えています」(LIFULL FaM 代表 秋庭)
プロジェクト発表後のトークセッションには、3人のゲストが登場。
トークセッションは、主催者の牧野市長とLIFULL FaM 代表 秋庭が、3人のゲストをお迎えし、開催。
まず前半のゲストとして登場したのは、鯖江市出身の企業家で、女性が多く活躍する株式会社Francfrancの代表取締役 社長執行役員 髙島さん。
高島さんとは「お母さんが活躍しやすい職場づくりとは?」をトークテーマにお話ししました。
「Francfrancも女性の就業率が80%を超えるほど多くの女性社員によって支えられている会社です。女性が働きやすい職場環境をつくるためには、女性の視点に立ってその環境を見つめ直すことがとても大切です。また、企業が女性の働きやすい制度を作るだけでなく、働く女性自身も、例えばメガネ作りでは、ただ『メガネを作っている』ではなく『ファッションシーンを支えている』という気持ちを持つ。つまり自分の仕事が社会にどうつながっているのか、役立っているのかの位置づけを考えることも大切だと感じています。鯖江市出身者としても、引き続き『わたしの日プロジェクト』を応援させていただきたいと思います」(Francfranc 代表取締役 社長執行役員 髙島さん)
そして後半は、お母さんとしてもひとりの女性としても活躍されている2人の女性が登場。
エッセイストの犬山さんは、「令和は寄り添いの時代」と表現し、お母さんたちに寄り添う社会で女性に活躍していってほしいというメッセージを伝えました。
「お母さんたちの現在の問題は、『孤独』です。『お母さん』という『性別で割り振られる役割』や、苦労したことを下の世代に押し付ける『負の連鎖』がまだ世の中に強く残っていると思います。また、産休や育休に対しての『理解の重要さ』や、男性の育休取得率が極めて低いことからもわかるように、女性が育児も仕事も兼任しなければならない現状の『制度』も変えていく必要があるのではないでしょうか。お母さんたちが『孤独』になってしまうような相談しにくい現状の環境は深刻な問題だと思います。『わたしの日プロジェクト』はそのような現状の解決策になるのではないかなと考えています。私は、令和は『寄り添いの時代』だと思うので、お母さんに寄り添うこのプロジェクトを通して、『わたし』は『お母さん』ではなく『わたし』でいいんだと思う余裕をつくり、その先の女性のさらなる活躍につながってくれればいいなと思います」(エッセイスト 犬山さん)
また、結婚を機に横浜市から鯖江市に移住し、現在15,000人規模のハンドメイドイベントを主催する鯖江市のお母さん代表の酒井さんは、「やっぱり鯖江はお母さんにまっすぐ向き合ってくれるまち」とプロジェクト概要を聞いた率直な思いをコメント。
「女性は、結婚したら『夫のため』に、出産したら『子どものため』になってしまい、『わたしのため』の時間をついつい忘れてしまいがちです。そこでいかに自分がやりたいことを見つけて、それを実現させていくかが重要だと思っています。私は横浜出身なのですが、横浜に住んでいてできないことが、鯖江市では実現可能だなと実感しています。私が主催しているハンドメイドイベントでは、家族みんなで楽しく参加でき、それは鯖江市ならではだと思っています。今回のプロジェクトのように、鯖江市ではお母さんの気持ちにまっすぐ向き合ってくれる人がたくさんいるので、これからもお母さんを応援し続けるまちであってほしいなと思っています」(鯖江市のお母さん代表 酒井さん)
鯖江市のお母さんたちに向けた、キャリアプランワークショップも開催。
記者発表会終了後、LIFULL FaM代表 秋庭による「お母さんのためのキャリアプランワークショップ」が行われました。会場には16人のお母さんたちが集まり、自分自身が将来どうなりたいかを熱く語り合いました。
4人1組のグループワークでは、過去から現在までの経歴と1・3・5年後の未来を描き、明日からのアクションプランをそれぞれシェアしました。さまざまな過去の経験と将来に向けた意見が飛び交い、「わかる。それ大事!」などの共感の声が上がり、お互いをリスペクトし合い、各テーブルで拍手が起こりました。
最後に、1人ずつアクションプランを宣言。「子育てが結構大変なので、まずは自分の時間をつくる」「子育ても立派なキャリアだと応援いただいたので、子育てと仕事のキャリアをどちらも築いていきたい」「今の仕事が楽しいので、その姿を子どもに見せて、働くことの楽しさを教えていきたい」など、明日からの行動を正々堂々と発表する力強いお母さんたちの様子が印象に残るワークショップとなりました。
LIFULL FaM代表 秋庭は、「お母さんが“わたしらしく”自信を持って生きていることが、子どもにとっても良いことだと思うので、ワークショップをきっかけにぜひアクションを起こしてほしい」と、お母さんたちにエールを送りました。
発表会概要
開催日:2019年6月23日(日曜) 12:00~13:00
場所:鯖江市文化の館「多目的ホール」(福井県鯖江市水落町2丁目25番28号)
登壇者:福井県鯖江市 市長 牧野 百男
株式会社 LIFULL FaM 代表 秋庭 麻衣
ゲスト:髙島 郁夫さん、犬山 紙子さん、酒井 友季子さん
GUEST
髙島 郁夫
株式会社Francfranc 代表取締役 社⻑執行役員。1956年⽣まれ、福井県出⾝。79年に関⻄⼤学経済学部を卒業後、マルイチセーリングに就職。90年、新規事業として株式会社バルスを設⽴。92年、天王洲にFrancfranc1号店開店。96年に独⽴し、その後2002年にジャスダック市場に上場。2006年に東証1部上場。2012年MBOにより上場廃⽌。2017年株式会社バルスから株式会社Francfranc に会社名変更。主な著書に『遊ばない社員はいらない』(ダイヤモンド社)、『フランフランを経営しながら考えたこと』(経済界)など。
犬山 紙子
1981年、⼤阪府⽣まれ。イラストエッセイスト、コラムニスト。⼤学卒業後、仙台のファッションカルチャー誌の編集者を経て、家庭の事情で退職し上京。東京で6年間のニート生活を送ることに。そこで飲み歩くうちに出会った女友達の恋愛模様をイラストとエッセイで書き始めるとネット上で話題になり、マガジンハウスからブログ本を出版しデビュー。現在はTV、ラジオ、雑誌、Webなどで粛々と活動中。
酒井 友季子
福井県鯖江市で子育てをしながら、ハンドメイド作家「mamahug」として活動。2015年からハンドメイドイベントを主催し、2018年には北陸最大級のハンドメイドイベント「クリエイターズ ランド」を開催。2日間で15,000人を集客した。最近では、女性起業家として講演など活動の幅を広げている。2児の母。
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